Songteksten

[Verse 1]
ライミングに縛られた25才までタイミングを伺ってた今もだ
「お前は韻を踏めるようになるまでヒップホップ禁止な」
「ラッパーも名乗るな」「キックボードでも乗ってな」
せっかく描いたリリックも 1に韻足らずで
2に芯がなく 3ピンと来ないまま先輩に戻され
朝方まで明り灯ってたアパートの蛍光灯
「ラップは韻踏まないと見えない成功も」
自分置き換えた倒置法で結果を見れたら満足だった
「今日も韻踏んでるか?」
大学の学食で先輩の合言葉
「日常の会話でも最低1文字は韻を踏め」
「それがいつかお前のためになるからな」
意味の分からないカタカナ英語ばっかりの
リリックの小節末尾付きまとわれ実体験なんてほぼ無い様な妄想で
テレビの向こうのラップスターに自分を重ね
韻を教えてくれた先輩たちが全員ラップを辞めた日に
韻を踏んだって辞めてしまったら終わりだと思った
[Verse 2]
先輩たちをアルバムリリースまで連れて行けなくてすみません
先輩たちをBBPまで連れて行けなくてすみません
僕がたくさん韻を踏めなくてすみません
日本で一番自由だと思った音楽がいつの間にか
自分を重たい約束で結んでいた
何度も面接室のドアノブを握った手の平が素通りして
少し空いたドアから漏れた蛍光灯の明りに
未来を見据える事が出来ずに
イヤホンから流れる音楽は憧れというよりは現実逃避に変わり
[Verse 3]
韻をアパートに置いた日に両足に草鞋を履く決意をした
それでも続けてみたかったからまだここは途中なはずだから
自分の中で何かが折り返した時に今あるもので仕掛け始めた勝負を
ラッパーもサラリーマンも本気で向き合った時にさほど変わりないと思った
その証拠は右足のスニーカーと左足の革靴の底の減り具合が証明した
ずっと隙間を見つけて歩いて行くような生活でも
言い方が合ってるか分からないけどこれはこれでいいと思う
リリースした300曲を越える言葉があるから
表面を撫でる様な言葉は届いても受け流し
[Verse 4]
中学部活動で「ヒップホップ禁止令」というニュースを見た
もう少し寛容性があっても良いとは思ったけれど
意外と全員に受け入れられるものは
卒業とともに終わってしまったりするから
校長からのエールだと思って 火に注いだ油だと思って
禁止をバネや羽根にして貫けばいい
隙間を埋めて、その隙間から何かを変えたくて
[Verse 5]
それが本物のヒップホップだったら
部活よりも閉店後のショーウィンドウに映る姿が輝くこともある
韻もろくに踏めないオレのヒップホップ論は笑いものにされても
肩の荷や足枷が今を塞いでしまっても例え韻踏まずでも目指すキングダム
10年以上、コンスタントにライブしてアルバムリリースした同世代
何度も自分に問いかけるそんな議論の渦中に身を置き
それでも 今、ここにいるのは続けて来たという事だけが答え
それ以外は正直どうでもいい そう思った方が正直調子がいい
[Verse 6]
先輩たち僕に韻を教えていただきありがとうございました
韻を踏もうとするときにみんなの顔が浮かびます
[Verse 7]
でも、ヒップホップは禁止出来る権限下で教えてもらうものではなく自分で見つけるもの
Written by: SHINJI-coo-K, 狐火
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