Credits
AUSFÜHRENDE KÜNSTLER:INNEN
kitunebi
Künstler:in
KOMPOSITION UND LIEDTEXT
kitunebi
Texte
夜凪うつつ
Komponist:in
Songteksten
[Verse 1]
「100歩譲って、、、」100歩譲ってばかり言ってたら
いつの間にか1000歩くらい譲る様になってて
そこから先は譲った歩数すら忘れ底が見え始めて気付く
その頃には年も40を越えてて
信じた才能にも努力にも限りが見え始め
重ねたかすり傷は癖と呼ばれ
飲んだ酒が昨夜をまだ引きずって
井の中の蛙 足元も干上り 喉を乾かす
BGMにしてたヒーローには適わず
どうでも良い事で笑うのに
自分のこととなると笑えず
真っ直ぐ伸びることを期待された芽はまだ出ず
身の丈を知り過ぎた言い訳をまた消す
This is 粗削りに憧れ
繊細な身からメッキ剥がれ落ち
1歩も譲れないものがあった
その裏にはそっと消えてった99歩があった
[Verse 2]
恥ずかしいくらいに調子に乗って「なるようになる」
なんてまるで何か諦めたみたいで「なれるようになる」
とたった1文字しか違わないのに
ずいぶんと自分を遠くに追いやったみたいだ
正直、大人はこんなに悩んだりしないものかと
オレみたいな独身で家庭も持っていないと尚更
悩みなんてないと思われがちの会社の給湯室で
沸騰した湯気の先で待つ3分間は
必死に伸び悩んだ気持ちに無理矢理フォークを刺す様な
聞こえてくる同僚の話声
「今年のFUJI ROCKは7/26だから今から休暇申請しようかな」
[Verse 3]
一通りやってみた気がする がんばれるだけがんばった気がする
ルーキーでもなければ ゴーゴーでもないけれど
このオーディションの応募ボタンは 100歩譲らずクリックした
大歓声はまだ聞こえないけれど
少なくとも自分の中で歓声があがった
この歓声を頼りに そこに偽りはなく
この歓声が大歓声に変わる瞬間をワクワクしながら
選ばれるのをただ待つ
初めてこの応募ボタンをクリックした日は
その何十倍ものハローワークの応募ボタンをクリックしてた
手を上げずに選ばれることなんて
きっとオレには無いんだということだけはわかってたつもりでも
[Verse 4]
どこかから声がかかる事を期待していた
カレンダーのスケジュールはそんな期待で埋まっていた
でも、手も上げず待つ期待のスケジュールは
出演アーティストのラインナップ発表が
終わると同時に訂正線が引かれていった
期待に引いた訂正線は翌月のカレンダーに跡を残すくらい強い筆圧で
その訂正線の数だけ誰かが自分のことを見ていてくれてることをただ願った
[Verse 5]
応募ボタンを経由せずに呼ばれたかったから
オレもあのラインナップに肩を並べたかったから
「狐火はまたオーディションに応募してるんだ」
なんて思われる事が恥ずかしいと思ったから
ただ手を上げずに選ばれることなんて無いんだから
そして、手を上げ続けたって選ばれるのは一握りの中の一握り
期待に引いた訂正線よりも強い筆圧で描いたこのリリック
[Verse 6]
これさえあれば これだけあれば
一生分の履歴書に相当するこのリリックがあれば
胸を張り誰よりも高く手を上げる事が出来る
ここで1歩も自分を譲ることなく
[Chorus]
なれるようにやる
なれるようになる
なるようになるよりも
なれるようにやる
[Chorus]
なれるようにやる
なれるようになる
なるようになるよりも
なれるようにやる
[Verse 7]
年内に親知らずを4本抜歯することになり
毎月1本づつ抜歯するスケジュールが
フジロックの期間と重なっていた
もし秋になる頃に口の中にまだ親知らずが残っていたら
今回訂正線を引いたのはフジロックじゃなくて
抜歯のスケジュールの方だったいう事になる
それか抜歯が恐くてオレが逃げ出したか
先生の「痛かったら手を上げてください」という言葉が耳に残っていた
春先の歯医者の診察台から思い切り手を上げ見据えた苗場
[Chorus]
なるようにやる
なれるようになる
なるようになるよりも
なれるようにやる
Written by: kitunebi, 夜凪うつつ