Night Flight

長い夜の向こう　まだ目覚めない街

使い古された祈りが冷たく僕を睨んだ

環状線沿いを無感情で歩きながら

突き放された数だけ街を睨み返した

進みたい方へ向かう力すら残らずに揺蕩って

それでも振り絞り足掻いているのは

まだ諦めていないから

眠れない夜に捕まっていつかを描いている

明日は決して止まらずにやって来るけど

目指す先は見えないほど遥か遠く彼方だろう

不眠症の目が見るのはその手で叶える為の夢

長い道の向こう　果ては見えないまま

標のない世界は裏返せば自由だ

少しずつでも遠回りでも進めばいい

あの日見た光は見失えないほど眩しい

浮かんだ分だけ見渡せる距離は広くなっていく

見失わなけりゃ通じているんだ

さあ、諦めていないなら

眠れない夜に捕まってどこまでだって行こう

空に落ちていくように覗き込む星空に

瞬く星は天文学的距離を超えてきたんだ

別世界ってわけじゃないだろ　この手で掴みとってやれ

君のことを分かっているのは

他でもないそう　君だけなんだ

何処かの誰かが決めた線引きに縛られんな

君は君の為だけに

不器用でもいい

生き抜いていけ

眠れない夜に捕まって宙までだって飛ぼう

届けと手を伸ばしながら見上げた星空に

瞬く星は天文学的距離を超えてきたんだ

別世界ってわけじゃないだろ　君の手で叶える為に行け