Lyrics
どうでもいいことばっか
代わり映えのしない日々の中
曖昧な想像を小さじ一杯
かき回す音を鳴らす
あなたが入れたシナモンは
少し分量多すぎるくらいで
下手くそだなって笑いながら
一口ずつ食べ進めた
なんでもないことだって
楽しそうに話すあなたの声
無味無臭だった僕の記憶ほら
鮮明に上書いてく
あなたが好きなアップルティー
糖分過多なくらい甘ったるくて
少し薄めて振る舞ったら
なんか違うって睨まれたんだっけ
当たり前に続くと思っていた
生温い橙の香りは行く先を知れず
冷める前に今すぐ飲み干してしまえよ
淹れるのも慣れてきたんだけど
何百何千と集めた僕らの記憶を
重ねて出来たものをなんて名付けよう
君がかけた蜂蜜のくどい甘さが喉に刺さったままさ
薄幸のミルフィーユ ひとかじり
どうでもいいことだって
掛け替えのないものになってた
お下がりの言の葉で心一杯
溢れ出る音が響く
あなたが好きなアップルティー
いつでも飲めるようにってちょっと
買いすぎたその余りは
毎朝飲むたび苦味が増してった
当たり前を当たり前と思ってしまった
温い橙の香りが濃く深く残る
冷める前に今すぐ飲み干してしまえよ
淹れるのも随分下手になったな
何百何千と集めたあの日の記憶が
空っぽになりそうだった 指をすり抜けて
何の味もしなくなった抜け殻の朝が今日も来るけど
薄幸のミルフィーユ ひとかじり
何百何千と集めた僕らの記憶を
どれだけ落としたのだろう 探せないまま
冷め切った橙を捨てる気にもなれずに
残り香が誘う
感情の洪水は止められない
何百何千と集めた僕らの記憶を
重ねて出来たものをなんて名付けよう
君がかけた蜂蜜のくどい甘さが喉に刺さったままさ
薄幸のミルフィーユ ひとかじり
何故かしょっぱいな
Written by: 諸町 将貴