Songteksten

氷の張った港
もう長いこと船の影はない場所
暗々とする
舟唄待つ夜明けの束の間
朝を迎える準備
感じる港の街の蠢きの始まり
来客はない
万物凍える海辺の市場に松明
太陽が登る時に
ぶあつい氷を粉々に
港に到着する巨大な船
轟音は耳をつんざく
氷を裂く音は
黒板をひっかいたように
人々の背筋凍らす
だがその姿はあまりに悠然
止まることを知らない
ひとっ気のない船体
真っ赤な塗料に遊び心
三色の旗揺らす威厳尊厳
孤独にポツンと
あの船
溶かす壊す
帆を進める
凍りついた体のままで目的地まで
溶かす壊す
朝日浴びて
凍りついた体に反射して輝いて
君は四季を知りたい
でも冬にしか生きる意味がない
響かない君の叫びは
氷を壊す音にかきけされる
ただ憧れる
叶わないのに
夢を見た人を
嘲笑う他人
叶わなきゃ死ぬような夢ではないから
死ぬまで夢を見続ける
夏日を流れる遊覧船
話には聞いているものの
夏も遊びも知らないから
君には意味がわからない
ついに入港
港の街へ
市民がざわつく集まる
君はヒトに会いに来た
厚く張った古い氷もろとも
進めばすべてを砕く船
それだけ彼の生きる方法
船首に止まった街の鳥をみて
はじめて笑った
あの船
溶かす壊す
止まれなくて
砕いた煉瓦体に浴びて打ち付けても
溶かす壊す
朝日浴びて
凍りついた体に反射して輝いた
Written by: 石田想太朗
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