Letras
もういいよ 血も涙も枯れた世界の片隅で
息をした ただそれだけ
色に堕ちた雫
教室の机の白い花
この世界でただ一つの居場所
何か言いたげにこちらを見つめていた
その瞳は
これが最期の唄 過ぎた日もみんな愛していたよ
かじかんだ指でなぞった おとぎ話のように
きっと誰もが正しかった その中で独り間違えて
その痛みだけ置いていくよ
私の手を引いて 笑ってくれたこと
錆びついた眼をこじ開けても
その声は消えずに
窓の外からこちらを見る
花は嘲笑った
悲しくて仕方ないのに
逃げることも許されなくて
いつしか何も感じなくなる
惨めな人生には 価値はないと 消えてくれと
自問自答の果てに 何を得たの?
そんなものに縋る意味などないのに
なぜ空はモノクロのまま
死神の声を待ちわびて
思い描いた日々 そのやるせなさを
抱えていた?
張り裂けそうなことばかりだ
そのたび泣くこともできずに
左腕の青痣さえ 飲み込んでいたのに
その口が語る痛みは
どこか私に心地よくて
いつまでも巡らせた唄
おとぎ話のようだ
ねぇお願い このままじゃ
いけない いけないとわかっているのに
その手差し伸べてくれたこと
忘れたくないから
踊ってくれないか
これが最期の唄 過ぎた日もみんな愛していたよ
かじかんだ指でなぞった おとぎ話のように
きっと誰もが正しかった その中で独り間違えて
その痛みだけ置いていくよ
私の手を引いて 笑ってくれたこと
Written by: 蟲の知らせ