ナイトクライヌードルベンダー

感情麻痺はそっちの方さ 俺はいたって普通と 散り行く花びら達を 気遣いながら歩けば気付く 煙草はあるがライターが無い事と 道はあるが目的地が無い事 落とし穴ハマりゃそれがそのまま シェルター代わりになって 雨曝しを覚悟した頃に 夕立は去って行った お陰様、何事もなく生きてるよ 夜更けにさまよい死にたくなるほど ナイトクライヌードルベンダー まだ間に合うかい？ 俺はここに居たくもないが 行く宛てもない ナイトクライヌードルベンダー まだ間に合うかい？ 俺は祈るような姿勢になって 幻視の幻を待ってる 負け犬のオーボエと提灯は 蜃気楼みたく揺れて 先客達は皆笑顔だが 掌を藁で切ってる 想い描いた程旨くもない事 それだけが今の俺には温かった ナイトクライヌードルベンダー まだ間に合うかい？ 俺はここに居たくもないが 行く宛てもない ナイトクライヌードルベンダー まだ間に合うかい？ 俺は祈るような姿勢になって 幻視の幻を待ってる 花柄、厚化粧の衆道は少女みたいに 眠り 隣にいた連れの男はそれを置き去りに帰って行く 「お客さん、そろそろ看板だから」と 囁く主人が初めて人間に見えた 「私、年の頃あんた程の娘がお嫁に行った事を 十何年か前 塀の中で知ったの」と笑って衆道が泣く 頑張れを二回、負けるなを一回 心の中で呟いたのは一体誰の為だった？ ナイトクライヌードルベンダー まだ間に合うかい？ 俺はここに居たくもないが 行く宛てもない ナイトクライヌードルベンダー まだ間に合うかい？ 俺は祈るような姿勢になって 幻視の幻を待ってる ナイトクライヌードルベンダー まだ間に合うかい？ 俺はここに居たくもないが 行く宛てもない ナイトクライヌードルベンダー まだ間に合うかい？ 俺は祈るような姿勢になって 幻視の幻を待ってる