トランキライザーの哀情

やがて少年と知らずに

いつか見た憧景の先

どこも始発は私一人なのに

環状線に溶かしたあの日の影と耳鳴り

きっと願ってたやり直せるのなら

人に寄り添う理由なんてものは

大層に誂えて今日も言えやしないから

ゼンマイ式トランキライザー

機会仕掛けの傍観者

ぞんざいなハコの中で

確かに夢を見てたんだ

了見も意味があれば

どんな素敵なことでしょう

囚人の成れの果てに

嗤え 一人の神様と

そして少年は大人に

いつか見た憧景の先

どこも知らない 世界の標的

環状線に埋もれた私の影と反響

きっと叶わない 分かっているけれど

嘘の一つも知らずなんてまさか

純粋に託つけた訳も言えやしないんだ

ゼンマイ式トランキライザー

機会仕掛けの心臓は

ぞんざいなハコの中で

静かに息をしてるんだ

人生も意味があれば

なんて些細な夢うつつ

囚人となることすら

嗤え 一人の神様よ

人に寄り添う理由なんてものは

大層に誂える事も出来やしないから

存在意義とその先に

ショート寸前 眩む思考

ぞんざいなハコの中で

今日も祈ってる

ゼンマイ式トランキライザー

さよなら一つ言う前に

囚人の成れの果てに

嗤え 一人の神様と

そんな世界の住人よ