あなたに捧ぐ譜面

雨上がりの旋律にはしゃいで

青空泳ぐ正午の風

僕らは鳥になって何処までも行けると思った

音が響いた

ふと口ずさんだそれは愛の歌

流行りのフレーズじゃないけれど

僕らは見つめ合った前だけを見ていたかった

夏はそこに来ていた

きっとボタンの掛け違い

ただそれだけなのに

誰も悪くないんだって

だから大人になるって

感情をごまかした

笑顔で駆け抜けた日々が

いつか僕を忘れても

胸の中に響くような

あなたの音楽になりたい

あの日に戻れるのなら

春風にさよならを

バス停まで後少し

手を繋いで僕たちは歩きだした

夕日に伸びる影が淡く

不安になって手を離した

この先が何処か知らない場所に見えていた

いつもの月曜日

変化に臆病になって明日が振り向いた

誰も悪くないんだって

子供のままじゃいられないって

寂しそうに笑った

少しだけ

笑顔で駆け抜けた日々が

いつか僕を忘れても

胸の中に響くような

あなたの音楽であり続けていたい

もう一度願うのなら

春風にありがとうを

バスに揺られ手を振った

僕たちは前を見て歩きだした

雨がぽつり顔をうつ

傘をくるくる回して子供たちが駆けていく

雨上がりの旋律にはしゃいで

青空泳ぐ正午の風

僕らは鳥になって何処までも行けると思った

音が響いてた