ある夜のうた

まるっと丸めた月の下で

君の笑い声が聞こえた気がして

慌てて探しに行ったけど

どこにも誰もいなくてさ

気付いてから追いかけるんじゃ遅いってこと

今更気付いた夜だった

私は笑えるんだって

君がいてもいなくても

私は泣けるんだって

君がいてもいなくても

まるっと丸めた月ときたら

嘘みたいに白くて光っていて

何だかしらけて目を閉じたら

消えそこねた月がここにもひとつ

月や星や風や花を眺めたって

隙間がなければ置いておけない

私は笑えるんだって

君がいてもいなくても

私は泣けるんだって

君がいてもいなくても