Crédits
AUSFÜHRENDE KÜNSTLER:INNEN
津吹みゆ
Künstler:in
KOMPOSITION UND LIEDTEXT
たきのえいじ
Texte
四方章人
Komponist:in
竹内弘一
Arrangeur:in
Paroles
[Intro]
♪祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり…
[Verse 1]
恋をすれば、心の中で魔物が騒ぐとか…
なぜ逢いに来ないのですか。
必ず迎えに来るからと、わたしの体を抱いてそう言ったわね。
知りません、あんたがどんな暮らしをしてたかなんて…
でも、嘘いつわりを言える人じゃない、
ねえ…そうでしょう。
[Verse 2]
潮の流れが ぶつかり合って
岩を削って 渦を巻く
生きるか死ぬかの 恋をして
面影浮かべて 夜が更ける
[Chorus]
女の命 まるごとあげる
心が燃える 壇ノ浦
本気で惚れて いるのなら
海峡渡って 抱きに来い
[Verse 3]
あれは五月の海峡まつりの夜…
八丁浜がにぎわう中、あんたは突然わたしの働いている酒場にきて
お仲間とお酒を飲んでた。
障子越しにもれ聞こえるお話では、なにやらお国のお仕事で下関に来られたとの事。
それから続けて三日お見えになり、その時わたしにそっと手紙を渡してくれました。
封を開けるのがこわくて、その夜こっそり読んでみた。
"次に来る時には、ふたりだけで逢いたい"って。
わたし、嬉しかった!
[Verse 4]
あゝ 早いものね… あれからもう一年よ。
あんたは秋も冬も逢いに来てくれた。
夢じゃない、夢じゃないよね?
わたしはずっとあんたの女。
ねえ…そうでしょう。
[Verse 5]
逢えぬ月日の 長さの分が
瘦せていくのね 胸までも
あきらめきれない 忘れない
重ねた逢瀬の 倖せを
[Chorus]
叶わぬ叶う 願ってみても
運命が憎い 壇ノ浦
愛することで 知りました
愛する辛さと 苦しさを
[Verse 6]
わたし、貧しかったの。
母の手ひとつで育って、早くから酒場で働いていろんな人を見てきた。
幸せなんかひとつもなかった。
でも、あんたに逢って気がついたの。
わたしも、幸せになっていいんだって。
[Verse 7]
出逢って二度目の海峡まつりの夜、
だぁれもいなくなった八丁浜で…
満月の夜だったわ。
あんた、生まれたまんまの姿で、骨が軋(きし)むくらい
わたしを抱きしめてくれた…
[Verse 8]
月の明かりが 火の粉になって
闇を切り裂き 舞い落ちる
ひとりの寝床は 寒すぎて
枕を抱えて いるばかり
[Chorus]
あんたの他に なんにもいらん
焦がれて燃える 壇ノ浦
浜辺で切った 足の指
ひと月過ぎても うずき出す
[Chorus]
女の命 まるごとあげる
心が燃える 壇ノ浦
眠れぬ夜は なおさらに
この手がその胸 恋しがる
Written by: たきのえいじ, 四方章人