Paroles

染まりきった夜を解いた
その瞳は獣
情けない僕等の物語 心に芥を抱いている
それすら灯と見紛えていたんだ
水底の部屋に佇んで 二人は言葉を探していた
東の窓辺が白んでいく 口を噤んだまま
君はそっと静寂を闊歩する獣の両足で
何も知らず振り向いて笑う その姿を眺めていた
目を伏せた逆光すらも照らすような 遥かな道すがら
ありのままで歩けるなら それだけで充分だ
君の影が遠くなる
日は昇ってまた暮れるように 心の芥は腐るらしい
それなら今すぐに消え失せてしまえよ
さよならだけが人生ならば 産まれてこなければよかった
でも君と巡り会えたんだから 皮肉なもんだよな
街には怪獣が跋扈する 邪悪な足取りで
瓦礫の中 その小さな心を失っても
どうかポケットの中の運命に失望しないように
幸せなんか投げ捨てて 君らしく歩けばいい
消えかかった影に手を伸ばし行かないでと言えたなら
その顔は笑うだろうか泣くのだろうか
どれでもいいんだ!
目を伏せた逆光すらも照らすような 遥かな道すがら
ありのままで歩けるなら それだけで充分だ
僕がそばに居なくても
Written by: 蟲の知らせ
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