Letras
雨はもう止んでいた
切れかけの灯りみたいに
項垂れ歩いている僕を
フロントライトが照らしだす
こんな夜に限っては
深く濃く染む街の灯が
暗い暗いこの空洞を
意味のないまま満たしていく
見て聞くだけじゃ 指先だけじゃ
何もわからないだろう
僕なりに進むからさ
辿り着けるまで待っていてくれ
明日もわからず 誰にも聞けずに
恐らく動けないだろう
道標もないけどさ
いつか必ず手が届く日まで
どれだけため息をついても
不安までは吐き出せないと
なんとかごまかしたりして
逃げてきたような気がする
見て聞くだけじゃ 指先だけじゃ
何も変わらないだろう
僕なりに頑張るから
成し遂げるまで待っていてくれ
どれだけ小さく どれだけ弱くも
何かを変える一歩目は
案外何でもないさ
いつかこの手で掴み取れるはず
見て聞くだけじゃ 指先だけじゃ
何もわからないだろう
僕なりに進むからさ
辿り着けるまで待っていてくれ
少しずつでも どこかで誰かが
必ずみてくれている
その言葉だけ信じて
昨夜の傷は忘れてしまえばいいさ
Written by: 中元 優志郎