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月あかり研究会 (moonlights Lab.) - 宝石の降る夜に (at the end of jeweled night) [宝石の降る夜に (at jeweled night)]
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Presentada en

Créditos

AUSFÜHRENDE KÜNSTLER:INNEN
月あかり研究会
Künstler:in
KOMPOSITION UND LIEDTEXT
ああああ
Komponist:in
小緑はる
Texte

Letras

夜が好きだ。
僕を遠ざけて乱反射する都市の灯りさえも、ちょっとだけ好きになれるから。
室外機の音が静かに響くベランダで欄干に身を預け瞼を閉じると、
視界は仄かに明るかった。
そんな夜のこと。
三日月、徹夜明け、シューティングゲームのテーブル筐体とクリームソーダ
きらーん。50円玉を投入。
あ、電気通るんだ。
蠱惑的なバックライト...
...飽きた。
昼も夜もなくなっちゃった真っ暗な世界の端っこで
緑の生い茂る広い広い広い団地マンションを歩く
7号棟の水色ポスト
53号棟、黒猫さん
982号棟には天使の輪っかが落ちてるらしい
単焦点 35mm、少しだけ絞ってラフに構える
ピシュゥン。
あっ。レーザービームの音がした。
天気予報士の言う通り、ここ数週間は鳴り止まない。
遠くに散らばる破片の正体 見えないフリをした。
ごめんね、大丈夫さ
根拠はないけどね
ごめんね、大丈夫さ
生きてるって、なんだろうね
君に貰ったスニーカーはなんか履いてるだけで妙に楽しい
とんとん、たたんと軽快に ひび割れてるコンクリートも気にしない
今夜、何してるかなあ。絶対ないけど読書とか笑。
今度、また会えるかな。あの頃みたいに元気かな。
連絡通路から見える光 縦に連なって地面に刺さる
役目を終えた列車の窓に ざくざく切り取られていた風景
雑踏、送電線、信号機、ねこ、ねこ、カラフルな女の子、
映画館、鉄橋、東横線、コンビニで買ったあずきバー、
漂着鯨と夏蜜柑、雑居ビル、ねこ、雑居ビルのねこ
ザッピングに嫌気が差して、シュレッダーにかけた。
シェルターに響く轟音は さながら子守唄のようで
工業地帯のイルミネーションがパキパキと割れる 消えていく
ふと寂しくなった。
わっ、雷。...雨?
雨も好きだ。
少し寒くて頭が痛くなるのはつらいけど、水に包まれていると安心するから。
動かないエレベーターの中で、屋根を叩く音に耳を澄ます。
いつだって体が憶えてる
いつだって心が憶えてる
聞き飽きたポップミュージック
擦り切れたポップミュージック
レーザービームは鳴り止まない。
けど音楽だって鳴り止まない。
誰かが密かに生きてた証がいつもいつまでも鳴り止まない。
割れる 色収差 きらきら ズレていく
空 天蓋 世界の被膜
手を伸ばした 触れた 優しく撫でた
綺跡が降る
その瞬間
川沿いの夕焼けを思い出す
あの子の手の冷たさを思い出す
魔法が解ける5秒前に、頬を伝った言葉を思い出す
きらり、シルエットを思い出す
桜並木の呪文を思い出す
虹と彗星がこだまして、またこんな景色を思い出す
雑踏、送電線、信号機、ねこ、ねこ、カラフルな女の子、
映画館、鉄橋、東横線、コンビニで買ったあずきバー、
漂着鯨と夏蜜柑、雑居ビル、ねこ、雑居ビルのねこ、
サイダー、王冠、高架下、教会通り、冒険の書、
怖い夢、長い夢、ねこの夢、甘い夢、白い夢。
なみだ、なみだ、なみだ、なみだ、なみだ。
ひかり、ひかり、ひかり、ひかり、ひかり。
いつか会えたらきっと話そう
いつか会えたらずっと喋ろう
いつか、いつか、いつか。
ごめんね、大丈夫さ
悪魔だらけでも
ごめんね、君が悲しむから
まだ生きてみるよ。
夜が好きだ。
僕を遠ざけて乱反射する都市の灯りさえも、ちょっとだけ好きになれるから。
前髪をそっと揺らす風が心地良いベランダから部屋に戻ると、
ポットの湯気とお線香の煙が綯い交ぜになって薫る。
紅茶を冷ましながらパソコンの電源を入れたとき、
懐かしくて、暖かくて、馴染み深い鳴き声が聞こえた気がした。
そんな、どうしようもなく寄る辺のない夜のこと。
らららら。
よる よる よる よる
依る 因る 寄る 夜
Written by: ああああ, 小緑はる
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