スノーホワイト

冷えた指先を握る 貴方の視線は上の空

私のものじゃないなんて最初から気付いていたわ

「この世界の中で あの人の目に映るのはだあれ？」

教えて 鏡よ

硝子の棺が私を待つわ

雪のようにただ静かに

小人はみんな逃げだしたの

さあ齧りましょう 毒の林檎を

この世界にただひとりだって 微笑みかけるその顔も

「私だけのもの」だなんて

いつのまにか勘違いしてしまったみたい

「この世界の中で あの人が恋しているはだあれ？」

教えて　鏡よ

硝子の棺に身を滑らせて

雪のようにただ静かに

私はここで眠りにつく

ああ、でもねまた夢を見ているの

泣いて、泣いて、泣いて、叶うはずないのに願ってしまう

口づけを

硝子の棺が私を待つわ

雪のようにただ静かに

貴方は来ない もうここには

さあ齧りましょう 毒の林檎を